里親さんの油断

動物友達が、里親探しをしていた兄弟猫。

私の知り合いで、一戸建てに住んでて、娘さんも中学生で(猫に対し無茶な事はしない年齢)先住猫1が居てる女性を紹介しました。

先住猫はペルシャ猫でもう、おばあちゃんです。

動物友達と兄弟猫と私とで、その女性の自宅へ行きました。

先住猫ちゃんは、兄弟猫に対し怒ることもせず、匂いを嗅いだり、親しみを感じているようでした。

兄弟猫のケージは日当たりの良い、女性の部屋。

もちろん、ケージは出入り自由です。

一階へも自由に降りれますが、階段にはドアが付いていて、ドアは常に閉めてあり、(猫が開けないタイプのドア)一階の玄関ドアから脱走する事もない。

ですが、家の中で問題となる点は、窓でした。

娘さんと女性の部屋の窓に、脱走防止対策はしておらず、風を通すため窓は開けるとのこと。

先住猫ちゃんは、とても、おっとりしていて、動作もゆっくりで、窓を開けていても窓から脱走はしないとの事。

動物友達と私は、兄弟猫は元野良ちゃんやし、

子猫なので、素早いし、窓が開いてたら、必ず出て脱走するので、窓を開ける時は、兄弟を必ずケージに入れ、ケージに鍵をかけて下さいと、

何度も何度もお願いしました。

約束は守ってもらえるとの事で、諸々の条件の誓約書にもサインしてもらい、まずはトライアル開始となりました。

その翌日、動物友達から電話があり、

兄弟の1人が、窓から脱走したと。

なんでや!あれだけお願いしたのに。

私は捕獲器を持って、急いで女性宅へ行きました。

捕獲器を持って、子猫の名前を呼びながら、近所の隠れそうな場所を何周も周って探しました。

一緒に、残った方の子猫をキャリーに入れて、探しました。

キャリーに入ってる子が、声を出すと、脱走した子猫が兄弟の声を認識して、その声に反応して、返事をすれば、居る場所がわかるからです。

すっかり日が暮れて、子猫の姿が確認できない暗さになったので、女性の自宅の裏に、ご飯を入れた捕獲器を置いて、ほんの僅かな望みを託すしかありませんでした。

兄弟は、中学生の娘さんに、すぐに懐いたと聞いたので、娘さんが自宅に居る間は、外に向かって、子猫の名前を呼んで下さいとお願いしました。

子猫が娘さんの声を聞けば、その声がする方向に、家があることをわかってもらうためです。

脱走した時の事を聞きましたが、

窓を開けたかったので、兄弟猫をケージに入れて、鍵をかけたつもりで、窓を開けていたら、

ケージの鍵が、かかっておらず、ケージから出て、開いてる窓から出て、隣の家のベランダに飛び移り、そこから地上に降りた姿まで確認したそうです。

先住猫が、若い頃から、おとなしく動作もゆっくりなので、

猫はそんなものと思う里親さん。

だから、トライアル前の説明の時に、この子(先住猫ちゃん)と同じと絶対思わないで下さい。

子猫の兄弟は違います、若いし、機敏です。

野良猫生活を経験した子猫なので、隙あらば

脱走しようとしますから、と何度も言うてお願いしたのです。

窓や玄関ドアからの脱走にはくれぐれも注意して下さい、と。

動物友達と私は、もう脱走した子猫は帰ってこないと思ってました。

ですが、諦めずに出来る事は全てしようと思ってました。

チラシを作って、近所に貼ってもらえるように、町会長さんに挨拶に行ったり。

私も責任を感じていました。

動物友達に里親さんとして、紹介したのですから。

奇跡は起きました。

捕獲器に、脱走した子猫が入ったのです!

聞いた時は泣いてしまいました。

本当に安堵しました。

それと、今度、私が里親さんに猫をお願いする場合は、自宅の脱走防止対策をしている人でないと、猫は任せないと強く思いました。

うちは、窓を開ける時は、網戸に鍵をしています。

それでも不安なので、協力な両面テープで網戸が開かないようにしています。

前の家では、網戸を大工さんにお願いして、二重にしてもらいました。

話しが逸れましたが

でも、これは本当に、奇跡なのです。

土地勘の無い猫が、脱走したら、2度と帰ってきません。

以前も、脱走した猫ちゃんの相談を受けた時、

自宅から、一日中、名前を呼んで下さい、そして、近所を日に何回も名前を呼びながら、周って下さい、と言いましたが、

近所迷惑になるから、そんなに名前を呼べない、とか、もう何回も近所周りしました、とか。

いや、見つかるまで、何度も何回も名前を呼んで、探して下さい、と言うと、

「もう、帰ってくるまで祈って待ちます」と。

なんでそんな簡単に諦めれるんか?

私には理解できません。

前の家の、外猫やった、(庭のウッドデッキに寝床を作り、そこで寝ていました)にゃんち、が姿を見せない日は、ご飯、お風呂以外の時間は、外に出て、「にゃんちー!」と何回も呼び、叫びながら、何回も何度も周りました。

数日後に、にゃんちが帰ってきた時は、もう

号泣して、安堵して。

色々事情があり、今は、うちの子で家の中で、のんびり暮らしています。

せっかく助かった命、脱走さすという、愚かな理由で、命がまた失われる。

人間は、私も同じですが、100%完璧ではありません。

ですが、自らの力では生きていけない、家族に迎えた動物に対しては、100%完璧でいて下さい。

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